カンヌリポート
カンヌライオンズは毎年6月3週目の週末。今年は6月20日から24日まで。
3年前にこの記事<カンヌライオンズ開幕>を書きましたが、今回はその舞台裏となるカンヌってどういうところ?をお話しします。カンヌは地中海に面した南仏のプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏の西の端(トゥーロンからモナコ)までの温暖な気候のリヴィエラ(保養地)。そのど真ん中にコートダジュール空港(ニース)があり、ニースの西隣の街が【カンヌ】。日本でいえば伊豆半島の【熱海】あたり。
コートダジュールというイメージはこんな海岸線が続いているところ
カンヌが熱海イメージと言ったのは、海岸線以外が急斜面。その斜面の上にいくほど高級住宅地が軒を連ねる点で共通です。規模は数倍はあるでしょうがカンヌに庶民はいません。老人の保養地、超VIPのリヴィエラだから。
そこに一週間だけ世界中のクリエーターが集まるのが<カンヌライオンズ>。
最もお金持ちの場所はもう少し東のモナコ。ここは小さな国ですが、毎年5月はモナコグランプリで熱くなる街。見たこともない大きなヨットが浮かんでいます。
数段になるバイパス道路を利用して南はトゥーロンから東はイタリア・ジェノバまで【コートダジュール】の350KMはほぼ東京から名古屋間に匹敵します。ちなみにモナコまで2時間位しかかかりませんでした。
宿泊するのはクロワゼット大通りに面した五つ星ホテル。普通なら「ええ~、お金持ちしか泊まれないんじゃないの~?」という超有名ホテルばかりですが、それを格安に泊めるシステムが<デポジット>。私たちが宿泊したのは30年前の1992年ですが、当時の旅行会社が来るたびに翌年のデポジット(60名ほどを一泊朝食付き一週間)を帰りに支払っていたのを目撃しました。
当然海の見える部屋なんかじゃなく通路側の部屋。山側に面した部屋でしたが全然問題なし。何故なら日中は広告を見に出かけているから。仮にそうでなくても日中ホテルにいる人なんていません。超高級リゾートを楽しむためにはみんな外に出かけていきます。
有名なのはビーチ。ニースは若い人たちのあふれるビーチですが、こちらは優雅にくつろぐビーチ。各ホテルがビーチにビーチハウス(海の家)を出し、1回5000円ほどのベッドを貸し出すホテル専用の砂浜になっています。カクテルを楽しみながらゆっくりと読書や音楽をする。宿泊者専用なのでお子様もキャピキャピする若い人もいません。ハワイのワイキキのような雑踏ではない静かなビーチ、それがカンヌ。
長いのがお日様。もうずっと昼間。21時でも明るいこの時期。当然晩御飯は外のテラス席のあるレストラン。この予約が大変です。今はネット予約なんかもあるかもしれませんが、当時まだフランスはフランスフランでした。そして世界一自分たちが高尚な人類であると自負するフランス人。英語を話せても話さない。コンシェルジュがまさにそれでした。
【ボンジュール】から始まるフランス語での会話なんてできるわけもなく、一週間滞在だった私はコンシェルジュに一週間分のチップをまとめて支払い、<この一週間はよろしく頼む。英語で聞くから英語で応えてくれ>と到着日に言いました。
そう、晩御飯の予約。フランス料理は高いしディナー用のドレスコードがあるから、そんなとこは調べません。アラカルトでシェアすることでお安く美味しく食べられるイタリアンメイン。今風ならバルってやつ。これを名物料理なんかを調べて日々お店を変えていきます。人数・日時・その店の特徴などをコンシェルジュにメモで渡し、昼ご飯にいったんホテルに帰ってくる際にコンシェルジュに結果を聞きます。予約が取れない場合は次の候補の店のメモを渡します。そう、この何度かのメモの受け渡しも先にチップをまとめ払いしているからできますが、通常は毎回チップ手渡さなきゃならない。
ムール貝のバケツ蒸しは南仏では料理じゃなく前菜扱い、白ワインのアテです。大きさが半端なく、日本の深いバケツくらい入った瀬戸物容器で出てきます。ここからゆったり2時間料理を堪能する。それがカンヌライオンズではポピュラーな晩御飯でした。だいたい21時予約23時まで食事。そこからバーに繰り出していく人の帰りは深夜2時3時になる。朝は普通に朝はきます。だから、めちゃくちゃ一日の活動時間が長いのです。
隣のイタリアもそうですが、地中海ですから対岸はアフリカ大陸。チュニジアやエジプトに飛ぶことも簡単。有名な島々もニースから簡単に日帰り可能。日帰りなんてする人はいませんが、このエリア(コードダジュール)に来たら、もうパラダイスな気分100%です。イタリア人が陽気でお気楽(私的なイメージ)なのがわかる気がします。
<カンヌライオンズ>は広告やネットのクリエイティブの人たちのコンベンション(セミナーが毎日)なので、かなり濃密な時間が過ごせます。世界中の名だたるクリエーターが出品しているコンペですから、その人たちも来ています。世界の頭脳が一週間だけここカンヌに集結します。
タダ酒をふるまいプレゼンテーションする会社も10個じゃききません。毎晩ビーチサイドのどこかでタダ酒の宴会が朝まで繰り広げられる。私たちもバーを借りて<ジャパンナイト>という日本視察団の会がありました。砂糖に群がるアリのように世界中のクリエーターが酔いながら集まってきます。
何をするのかって?売り込みです。「俺のパイロットフィルムを見てくれ!」自社がどこの国であれ売り込んできます。世界中のクリエーターは他国でも売れてもっといい仕事ができることを望むのです。
今年、カンヌライオンズにはゼレンスキー大統領のコメントも寄せられた。
普段、ナショナリズムは意識しませんが、この時だけは各国自国の映像やポスターを応援します。今年も日本の活躍を期待します。結果はもうオンライン時代ですから最終日翌日にはオンライン視聴可能でしょう。
Cannes Lions Awards Highlights Friday 24 June from LIONS on Vimeo.
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