｜はじめてのハット

キャップやハンチングは被ったことはあるが、ハットはない。という人がほとんどでしょう。バゲットハットは別として、フェルトハット（ソフトハット）を被るのは勇気がいります。

※ソフトハットの正対にはトップハット（シルクハット）があります。さすがに正装用トップハットを持つ人は少ないですね。

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Question：帽子（ハット）は似合わないんだよね。

よく聞くセリフです。

Answer：ハットは誰にでも似合います。被り慣れていないだけ。

とお答えします。

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ミュージシャンかお医者さんや教授先生。フェルトハット（ソフトハット）は彼らだけのものみたいになっていますが、はじめてのハットに挑戦したい方へいくつかアドバイス致します。

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• ●フェルトハット（ソフトハット）は大人の帽子です。

大人はカジュアルとオフィシャルを使い分けます。フェルトハットはオフィシャル寄り。だから上着やドレスシューズ（革靴）が似合います。カウボーイスタイルであればジーンズ＆ブーツもありですが、なかなかカウボーイスタイル自体現実にはやらないでしょう。

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• ●フェルトハットは被りっぱなしにはできません。

キャップやハンチングはフックに引っ掛けてそのまま保存（使わない状態）しても問題ありませんが、フェルトハットは動物のウール素材で型崩れします。ですから、ブラッシングして保存箱にしまいます。オフィシャルであることが前提で、皮革製品ですから面倒がらずきちんとするもの。これで数年から十数年と使用可能になります。

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• ●フェルトハットは室内では被りません。

着席するまでの移動は問題ありませんが、着席時には脱帽します。いまどきハットハンガーはありませんから、コートや上着同様、隣の席に置くかクロークや上着を置くスペースに丁寧に置きます。クルマの中も同様です。運転には邪魔（天井にぶつかる）ですし、助手席や後部座席でも脱帽します。TVのタレントインタビューとかの室内で被るシーンは別物。本人を魅せるためのパフォーマンスです。

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• ●フェルトハットの種類

ウール（羊）・ラビット（ウサギ）・ビーバーと野生動物（いまは養殖）の内側の柔らかい毛を固めたソフトハットは、価格差は品質差と同等です。いいものは薄く温かい。ウール・ラビット・ビーバーと数千円から十数万円まで千差万別。

カラーは黒・グレー・チャコール・アイボリーと濃い色から薄い色まで多彩ですが、基本色はグレー。ハット用語ではカリブー（動物名）です。

sheep wool	rabbit	beaver

• ●フェルトハットの選び方

これは簡単には言えないので別ブログ（フェドラハットの正しい選び方）で紹介しています。ご参照ください。

• ●バケットハットとフェドラハット

コットンで丸めて保管できるバケットハット。夏のストローハット（麦藁帽）のシーズン交代（秋や春）に被る人は多くいます。チューリップ型やカンカン帽スタイルのものも含め街中でも登山（雨もしのぐ）でもカジュアルハットとして被られています。

形状は似ていますが、フェルトハット（フェドラハット）は全く別物。カジュアルとオフィシャルの差とお考え下さい。ボーイスカウトが被るキャンペーンハットはヘルメット代わり（頭を守る）になるソフトハット。フェドラハットに近い存在でオフィシャルです。

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• ●フェルトハットを被るシーン

これは人によります。通勤で被る人、営業で被る（昼間の営業でも夜の接待でも）人、会議に出る時（オフィシャルな場で）被る人。自分のスタイルをきちんと見せたい時に被るものなので、それがカジュアルな場であっても全然問題ないです。もちろんデートでも。→正しい被り方のご紹介ページ（外部リンク：hat style）

• ●フェルトハットの効果

周囲にハットを被る人がいない場合、あなたは主役です。どんな振る舞いの方かと周囲はあなたに釘付け。振り返る二度見は当たり前になります。もちろん一発（一見）で覚えてもらえます。次回もあればその時被っていればもうあなたはフェルトハットを被った人（一般的にジェントルマン）と認識されます。

周囲にライバルがいる場合、お互いのハットとファッションは気になるところ。価格差やブランドではなく、本人がどんな意思でそれを被っているかを想像（イメージ）されます。

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Aさん：ああ、＜ボルサリーノのボガート＞か？なかなかやるな！こいつ。

あなた：ん？もしかしてヴィンテージレプリカの＜ステットソン・ウィペット＞か。

おしゃれな人だな。など、お互いのハットに視線は熱く交錯します。

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• ●最悪なフェルトハット

汚れているハットや毛玉ができているハット。型崩れしているハットなど、ファッション同様清潔感あるものが基準ですから、そこから外れる被り方はやめましょう。持ち方も同様にブリム（帽子のへり）を持つことでクラウンの汚れや型崩れを防ぎます。

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• ●最高のフェルトハット

高品質といえばビーバーハット（いまは養殖ビーバー）です。水生動物のビーバー（内側の毛）ですからラビットよりも繊細で毛足が短く防寒が効きます。ジャケットのグースダウン同様高品位なハットで、10万円を超える毛皮扱い。ハットメーカー各社のシグニチャーモデルがここにあります。

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• ●ハットの寿命

貴方はブレザーを何年着ますか？それと同様にフェルトハットはお手入れ（日陰干しとブラッシング）していれば10年は問題ありません。毛皮扱いの仕舞いかたが必要ですが（湿度に弱い）、帽子入れ（専用ケース）に正しい仕舞いかたをしていれば大丈夫です。→詳しくはハットの寿命とはBLOGへ

• ●初めてのハットはローラブルハットで

本来、ローラブルハット（丸めてケースに入れる）は上級者ハットですが、初心者ならではの着脱が簡単という点でありです。脱いだら丸めてジャケットのポッケでも結構。ボウルハットのようにやんちゃに被ってもいいし、癖をつけてフェドラハットで上品にもできる。

ハットはとかく丁寧な扱いが必要とされますが、ローラブルハットは少しカジュアルに触れるハットです。

James Lock & Co.Hatters	Christys’ London	Stetson

●最後にフェルトハットを勧める理由

顔よりも大きいハットは当然、小顔効果はあります。ハットの機能性（保温力や頭の保護）は別として、あなたのファッション（服装）のトータルバランスとしての効果的演出になります。あなたのファッションにいままで登場したことのないアイテムですから、ハットを被ることでのふるまい（ジェントルマン）はさらにあなたが魅力的な人を演じることができるでしょう。

ハットへの関心はハットの情報発信にもなります。会話に弾みがつきます。人とのコミュニケーションを取りやすくするアイテム。そしてもしその場に忘れても必ず拾い主は届けてくれるでしょう。ハットを被っているのはあなた以外いないのですから。