特別な日のロケ弁当
|撮影を仕事にしていると、ほぼ生活の半分は弁当になる。
打合せはちょっと勘弁してもらって撮影・編集・録音と昼夜問わず店屋物やお弁当。仕事で頂いている(仕事でご馳走になっている)都合上文句言える立場じゃないが、見積上1日最大2,500円(朝500円・昼800円・夜1,200円)を計上してやりくりしているわけで、ロケ専門の私は毎日うんざりの弁当一色(何を食べても同じ味がする)だった。
いまみたいにウーバーイーツがお届けしてくれる時代じゃない。ロケ場所を転々としていると移動を追いかけてきてくれる弁当屋は数少なかった。魚屋なら金兵衛・洋食ならマダム石島(2011年閉店)・銀座近辺なら銀座十石。この3店は別格、2,000円の弁当を誰一人残すもの(安い弁当はおかずしか食べない人が結構いた)はいなかった。
TV局のロケ弁というのは、お弁当屋さんに400円を発注、そこに50円100円とプラスして乗せることで、最初から800円の弁当よりも豪華でおいしい弁当が食べられる。予算の厳しいTV局ならではの工夫、600円が上限だった時代だ。
最悪は幕の内(幕の内さんごめんなさい)、食べ飽きて食べる気もしなかった。
映画の本場アメリカではロケにはロケサービス(全米トラック協会加盟)とケータリングが必須。
そしてケータリングはオーディション。3食を二か月三か月と提供するケータリング(現場で調理)は普通以上においしいものを提供してくれて当たり前。1日50ドル60ドルの食費はさすがに日本では困難。せめて特別な日(クランクアップ前日とか)だけはそうしたいと思っていた。
当たり前にケータリングがなかったので、ロケサービスに頼んで(調理師免許ありの人)つくらせてみた。ひとり3,000円出さないとまともにならない。(ドリンクフリー・サラダ・メイン・ピラフやパン・デザート)カレーならまあまあだけど毎回カレーじゃ困る。
BBQなら簡単だけど時間がかかりすぎ、おでんなら問題なかったけどご飯に合わなかった。いまどきはケータリングも普及してきたが、ロケに合うものはなかなかなさそうだ。少し探してみました。
momoe(ケータリング15,000円から・お弁当10,000円から)
にしむー食堂(ケータリング30,000円から・お弁当1,000円から)
のひのひ(ケータリング20,000円+運搬料から)
ライムンダケータリングサービス(ケータリング24,000円から・お弁当10,000円から)
Sayoko Tsukamoto(10人以上15,000円から・出張料別)
手作りロケ弁当HUNGRY(600円台から選べるロケ弁・これは850円オムライスチキントマト煮)
麻布十番ビストロ釜津田(フレンチ弁当・牛ほろ弁当1,890円)
アポルテのロケ弁(洋風ピラフ&サーモンの香草パン粉焼き弁当864円)
BENTO-BENTO(すべての弁当は864円・1万円以上は配達無料)
自宅にシェフを呼ぶ【Prime Chef】というサービスもありましたが、少人数用の豪華コース(@6,000円以上)のようです。身内でやる分(おばあちゃまの快気祝いとか)にはありでしょう。
結果的にひとり単価いくらになるか? かと言って1,000円を超えるサービスは常用はできない。予算は昼食ならMAX800円しか見積上計上できないからだ。仕事中にご飯を食べなければならない撮影は、「あのチームの飯ってうまく(はっきり言ってケチ)ないんだよなあ」とは言われたくない。不味い飯を出せば当然仕事もクオリティが悪くなる。何故ならスタッフがいい気分なら張り切って働いてくれるからだ。
「地方ロケなら、地酒と美味い飯にありつける」とスタッフは思っているが、それこそとんでもない事。それをねん出するための知恵と工夫(LCC利用とかホテル宿泊代折衝とか)が制作部には求められる。「またカニ行こうよ!」と言われるのが常ですが、「ああ、またね」と言いながらも「勘弁してよ、一日も早く帰京したいわ」と制作部は思っているのです。
TVの番組で楽屋飯とかが見えていることが多々あります。ちょっと勘弁してほしい。ひどい弁当だな。と思われることは避けたいのです。TV局はいつも予算ギリギリ。それを芸人が当たり前のようにご飯付きと思われることが大変迷惑なこと。局のスタジオでは弁当はあくまでも好意で出しているもの。義務じゃないので、局の食堂でご自由に自腹で食べてください。局の人もみんなそうしているのですから。
少々愚痴のような締めで申し訳ないですが、広告やTVの予算の使い方は思ったよりも厳しいということ。だから特別な弁当があるのです。結局は総務省管轄であり、すべてのお金の使い方は税務署に申告しなければならない。仕事だからそれは変わらないのです。接待交際費にしてはならない。5,000円未満の会議費も多用はできない。あくまでも仕事上のその他雑費に入れること。
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