気の利いたハットケースがない。スーツを着たあとは専用のガーメントバッグにしまわれ旅のお供もするが、ハットは購入時のおまけの箱（大抵が段ボール製）で、被らない時期はタンスの上に味気なく積まれるだけ。出かける時はもちろん被ってお出かけするが、脱いだらフックに掛けられている大事なハット。

「う～ん」としばらく考えて自作することにした。ブランドのショッピングバッグを解体し、せっかくなのでスケルトン仕様。レザー20MM幅のハンドキャリーを付けて旅のお供でもできるようにした。

楕円（33CM×37CM）×高さ15CMの【SHOPPERS PAPER HAT CARRY】の完成。底鋲も打ったので裏面も汚れない。どこかで見かけたら、親指を差し出して【GOOD JOB】サインをお願いします。

1号機（ルイヴィトン）2号機（エルメス）は失敗し、この二つが3号機（ディオール）と4号機（シャネル）、現在5号機から7号機まで構想中。

ちなみに必要な材料は、

１）ショッピングバッグ（裏表デザインあり）縦横350MM×400MM以上（マチはハンドルを取り付け部分に活用するので100MM以上）テクスチャー（高級な質感）があるものがいい。

２）B2サイズの黒ケント紙（1MMから2MM）これは蓋部分の側面をつくるので楕円側面円周は1200MM（継ぎ目あり）が必要となる。

３）A3より一回り大きめの白ケント紙（厚さ２MM）ダイソーで4枚100円。これは切り抜いたショッピングバッグの裏に使う厚紙として必要。さらに紙同士を90度で繋ぐために両蓋の外周に（YOUTUBEのカルトナージュの箱作りを見ると立体の作り方はわかります）ただの厚紙は接着がはがれやすいので上質紙にしました。

４）ペット材450MM×900MM（なければ450×600を繋ぐことも可）厚さ0.5MMのアクリサンデー社のペット。ホームセンターに問い合わせると大きな店には置いてあります。

５）ミューズ水張りテープ。白と黒、幅20~25MM。これは紙の接合に便利。内側外側ともに接合部分の強度を保つためにボンドや強力両面テープを使う際に余分なバレを隠すことにもなる。

６）接着剤はボンド・両面テープ・セメダインスーパーを適宜使うことになる。ペット材同士の接合はセメダイン。紙とペットは両面テープとボンド。

７）強力なカッター（替え刃あり）。プラスチックまで切れるアートカッターというのを使いました。

８）幅20MMの革　ホームセンターの革クラフトコーナーで1500円くらいでした。

９）底鋲8MM直径15MM高さ　同じくホームセンターにあれば100円くらいですがなければAmazonで184円でした。

10）バネホック・スタッズキット（ポンチつき）と革を繋ぐバックル20MM幅　革同士、革と紙を止める金具。

ここまでで全部揃えると1万円は超えてしまいます。ショッピングバッグもなければフリマサイトで1,000円から2,000円で購入しました。ただ量産する分その1個単価は安くなります。

一番難しいのは楕円の型紙づくり。楕円の実物大見本はないので、楕円のハットケースを持っていない場合は自作で編み出さないとならない。YOUTUBEに楕円を描く職人さんとかいますが、見様見真似ですぐにできるものではなく、この型紙づくりに数日使いました。（330MM×370MMは案外中心が太った楕円になります）

蓋部分は縁よりも10MM凹んだ場所で固定。蓋の開け閉めにこの凹みが効くことと、表面が直接接しない分汚れにくいこと。底になる方は重みが掛かる分、紙がたわむので底鋲１つがその中心で支えます。1号機2号機の失敗は箱を使ったこと。紙袋は簡単に切れますが、箱はものすごく硬く、楕円をきれいに切り取れませんでした。段ボールカッターを使えばよかったのかもしれませんが、いまはショッピングバッグで作ることでスムーズさが出ています。