CLOSE UPの世界
| シズル(SIZZLE)
<神泡>とかいうフレーズでビールの泡を表現する<おいしそうな場面>、元々はジュウと音を立てて焼かれる揚げ物や焼き肉を指していた。アメリカンブランドのMcDonald’sやBarger Kingで使われていた手法。
日本ではまずアルコール飲料から始まり、ウィスキーボトルの<トクトク>というシーン、ロックアイスが溶けてグラスの中で回るシーン、カフェオレのコーヒーとミルクが空中で混ざるシーンなど。
牛乳のミルククラウンのシーンは実際に撮影してみると10回に1回くらいしかクラウンは出来ない。しかも王冠がきれいに揃うのはその成功の20回に1回くらいしかなく、捉えるスピードは20倍以上。
30倍ならかなりいい感じに撮れる。陰影を出すためのライトは20倍以上に合わせるには通常の3倍くらいは必要。もうそこは熱帯。
ミルククラウンというくらいだから、他の液体ではできず(粘力がないと出来ない)に牛乳は湯気を上げる寸前になる。
グラスをあふれ出るビールの泡。これは偶然の発見から生まれた。圧縮した空気を注射器で底に入れると海の中のビッグウェーブのようにグラスの中のビールがグルグルと回転。その最後の瞬間だけを捉えるとあの現象は現れる。ところがこれが全然安定しない。100回200回、うまくいかない。
通常調理はクッキングスタイリスト担当だが、こういう原材料の仕掛けは美術担当となる。SFX(スペシャル・エフェクト)超アナログな世界を独自開発した機器でやっつける。
そのままではただあふれ出るだけ。何かを混ぜるか? さまざまな粉・固体(ビール色に影響のないもの)を試し、うまくいったのはSOLT(食卓塩)だった。シュワーっとグラスの縁に集まる泡、そして収まりながらそこに収束。一筋の泡だけが外側にあふれ出る。それは泡の演技。塩がうまく泡をまとめてくれるようだ。
アイスクリーム上陸時31種類を全部撮りたいとのことで、用意したのはマイナス20度の冷蔵庫スタジオ。24時間寝ずに4日連続。これはさすがに堪えた。零下の中では睡魔で手元が狂う。使ったスリーブ(お店にある実物のアイスの塊)は100を超えた。
シズルではないが、シャンプーして乾かした髪の毛がファサっと舞うシーン。
途中、天使の輪(頭頂部に光の環ができる)が現れるビューティショット。これはCGI.
まるで本物のように描いているが、合成。人を熱いライトの中で演技させるのは1000回やっても難しい。
CMでは競合はやらないと言ったが、シズルだけは競合あり。むしろ競合製品を扱うスタッフを起用する。広告主の求める映像(色や形、変化の仕方)をよく研究しているから。ビール会社数社、ウィスキーブランド数種経験となれば、もうこれだけで一年分は仕事は埋まるほどひっぱりだこのSFX。
<シズル>の生まれはアメリカのハンバーガーだったが、日本のシズル技術は海を越えてイギリスに上陸した。なんとそれはウィンブルドン。日本の50倍カメラはテニスボールを追うシーンを描くようになった。超ハイスピードカメラは、いまや各スポーツに強烈なインパクトを残す映像を撮影している。
CLOSE UP、それは美しくも生き生きとした音のない躍動感の世界。ただし途方もない時間と労力でしか到達しない<あきらめの悪い人たちの世界>でもある。
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